起業支援センター

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法人設立後に準備すべきこと

営業ツールや販売契約書・業務委託契約等の準備を忘れない!

 名刺、ホームページ、会社案内、カタログ・・・・etc。  
営業ツールは意外に準備を忘れないのですが、契約書関連の準備は忘れがちです。  相手の契約書で商談をすすめるか自社の契約書で商談をすすめるか。  契約書は営業ツールの中核です。  取引条件の詳細や商談の主導権と言う意味ではすでに優越がで始めているのです。  そんな時には、あらかじめ自社の販売契約書(取引条件書)や業務受託契約書等があれば 商談をスムーズに進めることができます。 「契約書を準備するので1週間お時間をください」では商談が競合に流れてしまう可能 性すらあるのです。
契約書のどこが揉める原因か? どこの条文は死守すべきか? あらかじめ自社の事業内容に応じて契約書のポイントを整理しておくことをお勧めします。

ホームページの開設助成金を忘れずに!

ホームページを新規立ち上げるときに、是非とも注意しておきたいものがあります。 それは、市区町村で独自にやっているホームページ作成に関する補助金や助成金です。 一般的にはホームページが出来てから申請しても駄目です。 開設前の事前申請が必要です。 個別に事業所のある市区町村の情報を探しておきましょう。

◆例◆参考までにいくつか下記にご紹介しておきます。

練馬区 ホームページ作成補助金 上限4万円
台東区 ホームページ新規作成費用支援事業 上限5万円(外国語の場合10万円)
江東区 ホームページ作成支援 上限5万円
足立区 ホームページ作成助成金 上限5万円
葛飾区 ホームページ開設費等補助 上限5万円

従業員を採用するなら

(1)従業員採用に係る助成金を検討する

創業時の助成金以外に、従業員の募集に係る助成金も検討して見る価値は十分にあります。 たとえば、ハローワーク経由で求人を募集する場合の「試行雇用奨励金」です。 試行雇用奨励金は、比較的 手続きも煩雑でなく、しかも短期間で給付があるのが特徴です。特に、40歳未満の若い方の雇用を考えている場合は、是非活用を検討してみてください。
まず、この助成金の概要は、ハローワークが紹介する対象労働者を短期間(原則3カ月間)試行的に雇い、その後の常用雇用への移行や雇用のきっかけづくりを図るというものです。 企業は、トライル雇用中に労働者の適正を見極めて、本採用するかどうかを決めることができます。もちろん結果的に本採用にならなくても試行雇用奨励金はもらうことはできます。

◆受給額◆
1ヵ月に4万円(最大3カ月で12万円)

◆受給のポイント◆
ハローワーク経由の雇用に限定して 1.45歳以上の中高年齢者 2.40歳未満の若齢者 3.母子家庭の母 4.障害者 5.日雇労働者 6.ホームレス等を求人します。 また、雇用開始前6ヵ月間に解雇がないことや労働保険料の納入実績などのいくつかの細かい条件がありますのでご注意ください。

◆手続き◆
ハローワークに求人票とともに、トライアル雇用に係る求人を依頼します。また、雇入れから2週間以内に、トライアル雇用実施計画書提出し、トライアル雇用が終了したときは、 トライアル雇用結果報告書兼試行雇用奨励金支給申請書を提出します。 これは、期間限定のトライアルで雇用して、労働者の適正を見極めてみてから採用を検討して見たいというニーズに合致する助成金なのです。

(2)雇用契約書・就業規則を作成する

次にしなければいけない事。それは、雇用契約書を作成することです。 雇用契約書のない従業員の採用は、会社の命取りになりかねません。 さらに、会社のルールを作らなければいけません。それが就業規則です。 会社の年間休日、総労働時間、有給休暇、就業時間等、労働基準法で定められているものを個々の会社の事情に応じて規定していきます。 雛型雇用契約書や就業規則は法改正が反映されていない可能性がありますので十分注意する必要があります。


(3)給与明細書を整備する

給料明細書では、所得税、住民税、社会保険料を天引きし、また、残業に応じた割増賃金を追加で支払います。また、保険料率の変更を逐次変更に応じて更新します。 一般的には、健康保険は3月、労働保険は4月、厚生年金は9月などが不定期に定められているので、逐次料率変更等の法改正に注意し、翌月の給料から徴収額を変更しなければいけません。 給与計算は、意外に大変な業務です。 社内で専任の担当者をあてがうか、必要に応じて専門家である社会保険労務士にアウトソースをした方が効率的といけるかもしれません。


(4)残業の可能性があれば、36協定届を!

従業員に残業をさせる可能性があれば、必ず労働基準監督署に「時間外労働・休日労働に関する協定書」を提出します。(通称、「36協定届」と言います) 忘れがちですが、労務監査の際には、一番はじめにチェックされるとても大切な届出ですで必ず事業所の所轄労働基準監督署に届出しておきましょう。 有効期限は1年間なので毎年繰り返し届出を行うことになります。


(5)法定3帳簿(賃金台帳、出勤簿、労働者名簿)の整備を。

届出の必要はありませんが、以後、従業員に関する手続きをする際には、ハローワークや年金事務所では必ず提示を求められるものです。 つまり、法定3帳簿を持参・提示をしなければ、手続きができないのです。

財務諸表に目を慣らす

起業支援をさせて頂く中で、質問が多いものの1つに、 「簿記はできないといけないのでしょうか?」というものです。
創業間もない経営者の重点は、企業を成長させて行くための施策です。 つまり営業戦略やマーケティングに重点を置くことになります。 その中で、財務諸表の作成や簿記や給与計算は利益を生む営業活動ではありません。 もちろん出来ることに越したことはありませんが、起業時に多忙な経営者が簿記の勉強や財務諸表の作成に時間を使うのが得策とは言い難いのです。
ただ、ここで大切なのが仕訳や財務諸表を作成するスキルは要らないのですが、財務諸表を読むスキルは どうしても必要になってきます。 たとえば、税理士の先生に決算書の作成をお願した場合でも、自社の決算書をみて、なにが問題で何が改善点なのかの説明をうけてもそれが理解できなければ、経営が継続できないからです。
財務諸表を見るのを避けるのではなく、少しずつでも財務諸表に目を慣らす訓練をしはじめておく事をお勧めします。